普段入れない香港天文台の敷地に潜入!〜 香港古物古蹟辦事處の前九龍英童學校と香港天文台巡りのツアーに参加〜香港歴史散歩@尖沙咀
古物古蹟辦事處の主催するツアーの後半は香港天文台です
香港古物古蹟辦事處(Antiquities and Monuments Office)の主催するツアーに参加しています。
前回は前九龍英童學校を取り上げましたが、今回は香港天文台(Hong Kong Observatory)です。
日本で天文台といえば「天文学を研究する組織」ですが、香港の天文台はむしろ日本で言う「気象庁」としての役割がメインです。
香港天文台の歴史
香港天文台の歴史は19世紀後半まで遡ります。
1879年に「ロンドン王立協会」という科学系の学会において、香港に気象観測施設を設置するという提唱がされました。香港は地理的に台風が多いので、気象や特に台風の研究にふさわしいというのがその理由です。
その提唱は台風による海運事業への影響を問題視していた香港政府にとっても都合が良いものでした。そして1883年に香港天文台が設立されました。
その後1912年に香港天文台は「皇家香港天文台(Royal Observatory Hong Kong)」となりましたが、1997年の香港の中国への返還後に元の「香港天文台」に戻りました。
香港天文台の建物は香港の法定古蹟(記念建造物)として登録されています。
施設は奥にあります
前回の続きです。
古物古蹟辦事處のスタッフ・ガイド・もう1人の参加者と私の4人で香港天文台へと進んでいきました。
ここが入り口です。
入口でこのようなシールが貼られました。
本館は生い茂った草木の奥にあります。
歩いて行くうちにだんだん足下が痒くなってきたので足下を見たところ、くるぶし数カ所を蚊に刺されていました。
他の方も痒そうにしていたので、この辺りはかなり蚊が多いようです。
歩いて行くうちにようやく建物が見えてきました。
本館と別館
左側の古い建物が1883年当初からある古い本館です。
現在はメインの機能は右側の別館に移っていて、古い本館は管理センターなどの部署のみ残しています。
庭には様々な計測機器
正面から見える芝生に面白い装置が見えました。
これらは雨量計・風速計・温度計・測雲器など気象に関する様々な計測機器です。
香港天文台歴史室
天文台には歴史室(資料館)もあり、気象観測に関する展示がされていました。
中に入るといきなり英語でのオーディオ解説が始まりました。それまでがっつり広東語だったので、ここでの英語での解説は有り難かったです。
また歴史室に英語と中国語が併記されたパンフレットも置かれていたので、展示の内容も理解しやすかったです。
シグナルタワーの謎が解けました
実は以前シグナルタワーに訪問した時に気になっていたものがありました。
それは100年前のシグナルタワーの写真でタワーの横にうっすらと十字に見えていたものです。
今回歴史室に展示があってはじめて分かったのですが、これはシグナルマストです。
シグナルマストとは、台風が接近した際に掲げられる台風の強さや暴風の向きに関する信号のことです。
香港天文台のウェブサイトにも実際に信号が掲げられている写真が掲載されていました。
また天文台の庭にもこの信号のオブジェが飾られていました。
昔はこのようなもので台風を知らせていたんですね。
天文台に入る方法は3種類
香港天文台の施設内には自由に立ち入ることが出来ません。個人で入りたい場合は主にこの3種類の方法があります。
1.古物古蹟辦事處の主催するツアーに参加
今回私が参加したツアーです。毎週金曜日の15:45~17:00に行われています。
予約の必要はありませんが先着順になります。(平日なので満席にはならないと思いますが)
2.香港天文台の主催するツアーに参加
こちらは事前の予約が必要です。毎月1回土曜日の午後に行われているので、平日仕事のある方でも参加できます。
ツアーは無料ですがガイドは広東語のみです。申し込みのページはは英語のものも用意されています。
3.年に1回のOpen Dayに参加
そして毎年1回Open Dayが開かれています。過去の記録を見ると3月の後半の土日に開催されているようです。
なかなか入れない場所に入れる良い機会なので、参加してみることをオススメします。
まるこ
最新記事 by まるこ (全て見る)
- ポメラDM250を持ち歩くと何か書きたくなる - 2024年4月27日
- 香港からマカオまで、久しぶりに港珠澳大橋のバスを利用した - 2023年12月27日
- リトラル(Restaurante Litoral (Taipa) )/ちょっと中華な気がするのはメニューのせいだろうな - 2023年12月26日