「エンジン01文化戦略会議 オープンカレッジin水戸」の授業に参加しました 4時限目 ここまで来た先進医療③(精神科)
4時限目は精神医療
今回のエンジン01の最後の講義は「精神医療」です。
講師は、精神科医の和田秀樹先生と、カウンセラーの宮野素子さんです。
心の病の問題について、医師とカウンセラーの立場から色々話をして下さいました。
1.カウンセリングについて
カウンセリングに関しては、認知行動療法と森田療法の話が出ました。
認知行動療法
認知行動療法とはその人の考え方(認知)を修正する療法です。
例えば、ある人の自分に対する言動がトゲトゲしいと感じた際に、「自分が嫌われた」と解釈するのではなく、「相手に何らかの事情があっただけ」と解釈するようにするのです。
森田療法
森田療法というのは,そのひとの症状をありのまま見ることです。
不安という感情があった場合、それを「ありのまま」に受け入れて、自分の中にある前向きなエネルギーの方に目を向けるようにするのです。
2.精神科の治療について
薬の投与は良くないのか?
次は精神科の治療の話です。
心の病について回るのが、薬の投与の是非です。
和田先生からは、うつ病の治療薬として処方されていた抗うつ剤であるSSRIの問題点についての話が出てきました。
このSSRIは、Selective Serotonin Reuptake Inhibitorsの略で、「選択的セロトニン再取り込み阻害薬」と訳されます。
学期的な薬と言われていましたが、その後この薬を飲んだ若い人に暴力行為や自殺などの副作用が発生したのです。実際、日本で無差別殺人といった凶悪な犯罪においても、このSSRIの投与が確認されています。
そのため、現在はSSRIは、18歳以下の若年患者には処方そできないそうです。
でも薬が全て悪いと考えるのは早急すぎます。
和田先生のお話だと、例えば統合失調症で幻覚が見えるといった症状がある場合は、投薬による効果が高いということでした。
必要に応じて投薬も必要なのです。
精神科医は薬をすぐ変える人の方が良い
また、興味深い話として「薬をすぐに変える医師の方が良い」というアドバイスを頂きました。
たしかに、薬は個人の症状によって相性があるので、合わない薬を飲み続けるのは良くないですよね。
3.国家資格「公認心理師」
今回初めて聞いた話で、この「公認心理師」があります。
今現在、心理学を学ぶ人の中で一番有名な資格は、「臨床心理士」ですが、これは国家資格ではありません。
これに変わる資格として、「公認心理師」という国家資格が今後生まれるそうです。
平成27年に「公認心理師法」国会を通過して、平成30年度までに最初の国家試験が始まる予定です。
今までの臨床心理士は、病院の中でも立場がはっきりしていませんでしたが、国家資格が出来ることで、今後は臨床の現場で医師と公認心理師が一緒に心の病を治療していくようになるのです。
最後に 〜 4コマの授業が終了しました
17:30に4コマ全ての講座が終了しました。
丸一日の授業もこれで終わりです。
気温は6度。
少しずつ暗くなっていく中を、急ぎ足で出口に向かって歩きました。
まだ気温は低いけど、春はもうすぐです。
まるこ
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