小学生がPCで英検受験をする場合に必要なのは、国語力より基本的なPCスキル〜英検S-CBTの5つのメリットと3つのデメリット
英検CBT/英検S-CBT
先日子供たちの英検受験に付き添ってきました。
今回はじめて英検CBTと呼ばれるパソコン画面で問題がでる型式の試験を受けさせました。
CBTはComputer Based Testingの略です。
2021年3月現在準1級・2級・準2級・3級の4種類の試験が受けられて、通常の英検と同じ資格を持つことができます。
英検CBT/英検S-CBTは、通常は1次試験と2次試験の2日間かけていた4技能(リーディング・ライティング・リスニング・スピーキング)が1日で受験できます。
解答はパソコンで入れる英検CBTと、問題はパソコンで出るものの解答はマークシートで行う英検S-CBTに分かれています。
ちなみに2021年4月からは両方英検S-CBTに統一されて、解答をPCかマークシート用紙かで選べるようになるそうです。
今回は混乱を避けるために、次年度からの試験名の英検S-CBTで統一して書くことにしますが、解答もPCで入力することを前提とします。
英検S-CBT受験に必要なのは国語力では無くて基本的なPCスキル
英検S-CBTは基本的なPCスキルがあれば小学生でも受験できます。
ここで言うスキルは、マウスでクリックして解答を選ぶ、英語でキーボードが打てる、英語の大文字と小文字の変換ができるといったものです。
国語力が無い分は事前にシミュレーションで補う
通常年少者が英検を受ける場合ネックとなるのが国語力です。
海外生活が長い子供は、英語は読めるけど漢字が読めないケースが多いです。
そのため通常の英検では保護者が一緒に教室に入って、マークシートの表の部分をあらかじめ記入して、本人が漢字を読まなくても良いようにしています。
英検S-CBTの場合保護者は中に入ることができません。
その代わりに受験者は受付の時にIDとパスワードが記載された紙をもらいます。
本人はその紙に記載されたIDとパスワードを入力するだけで済むので、日本語が読めない子供でも可能です。
ただしその後のスピーキングテストまでの手順がちょっと分かりづらいです。
子供の混乱を防ぐために、ウェブサイトで紹介されている動画で事前にシミュレーションしておくことをオススメします。
パソコンで英検を受けるメリットとデメリット
パソコンで英検を受ける場合、このようなメリットとデメリットがあります。
メリット
1.受験のチャンスが増える
英検S-CBTを受験させる一番のメリットは、英検受験のチャンスが増えることです。
中学受験で帰国子女枠で受験をするためには、ある程度の英検の資格を持っていると有利です。
一般的に日本人学校出身だと準2級、現地校やインターナショナルスクール出身の場合は準1級以上が望ましいとされています。
通常の英検は年に3回の受験チャンスしかありませんが、英検S-CBTを加えるとこの回数が6回に増えるのです。
試験は第1回(4月~7月)・第2回(8月~11月)・第3回(12月~3月)の3回で、この期間内であればどの日程でも受験できてフレキシブルなのも魅力です。
2.1日で受験が終わる
2つめのメリットは、英検を1日で終わらせることができることです。
今までは一時試験で合格した人だけが2次試験を受けられますが、2回出かけるのはとても面倒です。
ちなみに英検S-CBTでスピーキング以外の項目が合格点に達した場合は、通常の試験の2次試験を1次免除扱いで受験することができます。
3.本会場より便利な場所にある
3つ目のメリットとしては、本会場より便利な場所に会場があることです。
通常本会場として使われるのは高等学校や大学などの大規模な施設なので、駅から離れていたり、場合によってはかなり辺鄙(へんぴ)な場所にあったりします。
でも英検S-CBTの場合はオフィスビルの一角にあるケースが多いため、だいたいターミナル駅から徒歩で行けるなどの便利な場所にあります。
4.終わったら先に帰ることができる
4つ目のメリットは早く終わったら先に帰れることです。
通常の英検の場合、1次試験はリーディング→ライティング(3級以上)→リスニングの順番になります。
そのためライティングが早く終わった受験者は、リスニングが始まるまで待たないといけません。
でも英検S-CBTの場合はスピーキング→リスニング→リーディング→ライティングの順番になります。
そのためライティングが終わって見直しが無い場合は、終了時間前に試験を終わらせて先に帰ることができるのです。
5.ライティング試験で手書きより圧倒的に楽
2021年現在、3級以上でライティング問題が出題されています。
PCを使い慣れた大人の場合は、手書きよりパソコンで解答した方が楽です。
受験者が子供の場合は、その子供がどれだけパソコンに慣れているかで変わりますが、慣れている場合はPCの方が圧倒的に楽です。
デメリット
1 基本的なPCスキルが必要
1つ目のデメリットは、ある程度パソコンが使えないといけないことです。
おそらく中学生以上であれば、授業などでもPCを使う機会があるので問題無いでしょう。
小学生でも高学年であればPCに慣れているかもしれませんが、低学年だと難しいかもしれません。
2 周りの声やパソコンのキーの音が気になる人は難しい
2つ目のデメリットは周りの音です。
英検S-CBTは、パーテーションの付いた机でヘッドセットを付けて受験しますが、スピーキングテストの時のお互いの声が聞こえてしまうのです。
もちろんこのテスト内容は何パターンかあるらしく、隣同士が同じ級であってもテスト内容が重複することはありませんが、周りの声が聞こえることには変わりません。
また、試験はデスクトップのパソコンを使用しますが、キーボードのカチャカチャ音が聞こえます。
そのため周りの音で集中力が途切れるタイプの人には難しいでしょう。
3 画面の文章を読むのに慣れていない人は難しい
そして最後は試験問題の件です。
通常の英検と違って、試験問題が画面上で出てきます。
この画面の文章で問題を解くことに慣れていない人には難しいと思われます。
そのため紙の問題冊子で書き込みをしながら問題を解く人には難しく感じられるでしょう。
それでも受験する意味がある
色々難しい部分もありますが、今の子供たちはパソコンになじみがあるので、親が思う以上に抵抗無いかもしれません。
気になる人は是非受け(させ)てみることをオススメします。
まるこ
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