香港の衛生局のポスターはSARSの時のアモイガーデンの集団感染の教訓が活かされている
衞生署のボスター
最近マンションのロビーや駅の構内で良く見かけるボスターがあります。
それは香港の衛生局(衞生署-Department of Health)が作成した、肺炎や呼吸器疾患を予防するためのものです。
ここに書かれているのは感染防止のための6つのちゅういじこうですを
- 手を良く洗う(石けんを使ってで20秒)
- トイレの水を流すときは蓋をする
- 洗面台のU字トラップに定期的に水をためる
- くしゃみや咳をするときは、口と鼻をティッシュで覆う
- 体調が悪いときにはマスクを着けて病院を受診する
- マスクを着けるときには、鼻から口・顎まで全てカバーする
この中で香港らしいと思ったのが「トイレの水を流すときは蓋をする」と、「洗面台のU字トラップに定期的に水をためる」です。
日本だとこういった事に注目されませんが、ほとんどの人が高層の集合住宅に住む香港ならではです。
そしてこれは、2003年のSARS(重症急性呼吸器症候群)の教訓が活かされた内容でもあります。
アモイガーデンでの集団感染
2003年の香港でのSARSの大流行で注目されたのは、九龍灣にある集合住宅アモイガーデンです。
アモイガーデンでは300人もの集団感染が発生しましたが、この大きな原因として突き止められたのがトイレの配水管でした。
トイレの配水管を通して垂直にウイルスが蔓延したため、同じ棟の同じブロックで一気に蔓延したのです。
ウイルス蔓延の引き金となったのが、この2つの理由です。
- トイレの一時的な断水によって、排水のためのU字トラップの水が無くなった
- トイレで流す際にバケツを使ったため、ウイルスを含んだ汚水が飛沫した
外を歩く時に気をつけてマスクしていても、家のバスルームで感染してしまっては意味がないと言えるのです。
排水管がよく臭くなる
日本のマンションの配水管ではこういったことは起こらないのかもしれませんが、香港では早朝に配水管が臭くなることがよくあるので、その都度水を流したりブリーチ剤で消毒したりします。
トイレもなるべく蓋をしてから流すようにしています。
普段から水回りを清潔にしておくことが大切なんですね。
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まるこ
2011年~2020年8月まで香港在住。
現在は千葉県在住。
好きなことは散歩とカフェ巡り、そして様々な勉強会に参加すること。
上級心理カウンセラー。
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