アドラー心理学の本をまとめ読み (5)人間関係改善のポイントは、「課題の分離」と「今ここに生きること」です 困った時のアドラー心理学/ 岸見一郎著
人間関係改善のポイントは「課題の分離」と「今ここに生きること」です
アドラー心理学の本を引き続き読んでいます。
同じ言葉が何度も出て来るので、また出てきたと思う部分もありますが、何度も言葉に接する事で腹落ちするメリットの方が大きいです。
この本は「困ったときのアドラー心理学」とあるとおり、人間関係の悩み別にアドラー心理学の考え方に基づいたアドバイスがされています。
この本を読んで感じたのは、人間関係の改善の為には「課題の分離」をすることと、「今ここに生きる」ことが必要だということです。
課題の分離
何かを始めたいときに「周りの人がどう思うだろうか」と考えて躊躇してしまうことがあります。
でも実際は、他人は自分が思っているほどには自分のことを思っていません。
また仮に何かを思ったとしても、そのように思う事自体はあくまでも「その人の課題」なので、自分が新しいことを始めることとは関係が無いのです。
対人関係のトラブルというのは、人の課題にいわば土足で踏みこむことで起こるそうです。
他人が自分のことをどう思っているのか気にすることも、極端に言えば他人の考えに土足で踏み込むことになるのです。
相手が自分に対してどのように考えようと、それは相手の課題。もし相手が自分の領域に土足で踏み込むような人だった場合でもそれはその人の課題なので、自分は自分であると割り切るしかないのです。
今ここに生きることに集中すること
アドラー心理学は過去を問題にしません。
「過去に何があったにせよ過去のことを持ち出しても、今直面している問題を解決することには少しも役に立たないから」です。
過去の話をする人は、知らずして今の問題の責任を過去の出来事に求めているそうです。
仮に過去につらい経験をしたとしても、そのせいで自分が今不幸だと言い出したら前に進めません。
こんなふうに悩むのをやめて今何が出来るかを考えることに集中した方が良いのです。
最後に 〜 これから先どうなるかわかりません
本の中に、「高校生の娘が家に帰ってこない」という親からの相談の例が紹介されています。
ここでの回答は、「子どもの課題に親は介入できない」というものでした。
では何をすれば良いかというと、「たまに帰って来たときに、帰ってきたことに焦点を合わせて感じた気持ちを言葉に表すこと」です。
長く帰ってこなかったことに注目して叱ってしまうと、二度と帰ってこないたという決心をすることになってしまうからです。
「これから先どうなるかはわかりませんが、明日のことは考えなくていい」のです。
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