僧侶が五色の旗を持って走り回る「走五土」に圧倒されて、私の2018年の夏が終わった~長沙灣潮籍盂蘭勝會@保安道遊樂場
僧侶が五色の旗を持って走る「走五土」
香港のお盆の季節も終わりに近づきました。
今年は香港中で開催されているお盆祭り盂蘭勝會を見学してきました。
今シーズン最後に見学したのは、長沙灣で開催された潮州式のお盆祭りです。
このお盆祭りでは、「走五土」と呼ばれる僧侶が五色の旗を持って走り回る迫力あるお経を見ることができました。
この走五土は本当に素晴らしくて、今年のお盆祭りの締めにふさわしい祭りでした。
保安道遊樂場
保安道遊樂場は、長沙灣の駅から歩いて10分ほどにあるグランドです。
会場に着いてからまずは通常どおりに見学しました。こちらのお盆祭りは潮州式の一般的なものです。
神棚
大士台
米棚
神袍棚
神功戲棚
普通のお経
夕方から僧侶が走ると聞いていました。
そのためお経をあげる経師棚でしばらくお経を聞いていましたが、僧侶が走る様子は全くありません。
仕方なく一旦離れて会場をうろうろしていると、私のお祭りの先生のYさんとばったり会いました。
私は広東語が分からないためこれは助かります。
当初の予定では、17時くらいからだったようですが、実際は18時から開始ということだったのです。
椅子が並びだした
17時半くらいになると敷地の真ん中に椅子が並べられて、次々に人が座り始めました。
そして真ん中に五つの台が置かれて、そこに赤・白・黄・緑・黒の五色の旗が立てられました。
忘れ物をして20分遅れた
18時前になってもうすぐ始まるかと思ったのですが、なかなか始まりません。
すると係の方が急に走ってどこかに行ってしまいました。
何かトラブルがあったようです。
「あと20分待って」と言ってたそうです。
結局は台に指す緑の草(何か分かりませんが、青ネギのような草でした)を忘れてしまって、取りに行っていたということでした。
ついに走五土が始まった
そして18時15分に準備が完了して、ついに走五土が始まりました。
メンバーは僧侶の中でも比較的若め(20代~40代くらい)の方たち11人でした。
ご高齢の方はその前のお経にはいましたが、ここにはいません。
まずは音楽に合わせて通常のお経。
そのあと2人ずつの僧侶がそれぞれ赤・白・緑・黒の旗を持って歩き始めました。
残りの3人は木魚などの楽器をもったままです。
単に周りを歩くだけでなく、テーブルの間を抜けるようにジグザグに歩いたりしていました。
失礼ながら旗を回しながら歩く様はちょっとお遊戯会のようです。
しばらくすると、楽器を持っていた3人の僧侶が黄色い旗に持ち替えました。
そして途中の合図の後からものすごい勢いで走り出しました。
これはすごい。
迫力満点です。
この中で特に動きの激しかったのが、黒い旗を持った2人。
おそらくこの中で特に若手なのでしょう。
旗を持ったまま何回転もして、私だったら間違いなく目を回してしまいそうです。
そして最後にお供えのおまんじゅうを投げて一斉にみんなで拾って終わりです。
拾ったおまんじゅうを見せてもらいました。これを食べると縁起が良いそうです。
通常のお経を合わせると約30分と長かったですが、迫力の舞台でした。
お盆の季節が終わって私の夏も終わった
この長沙灣のお祭りを終えて、最終的には14箇所のお盆まつりを見学しました。
情報のあまり取れない中でこの数は結構頑張ったのでは無いかと思います。
お盆が終わると次は中秋節です。
本来であればこちらの方がめでたいお祭りなのですが、私はこの盂蘭勝會の方にはまってしまったので、中秋節はおまけのようです。
来年もお盆まつりの季節になったらこんな風に夢中になるのだろうか。
それとも日本に帰国して日本のお盆まつりを楽しんでいるのだろうか。
まだ先のことは分かりませんが、私にとっての2018年の夏がこのお盆祭りで終わったことは間違いありません。
まるこ
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