ビクトリア監獄の塀の中の生活はやっぱり過酷だったんだと感じた~香港セントラルにある旧中央警察がアート施設になった大館(Tai Kwun)を訪問(6)
塀の中の生活が気になる
かつての香港の警察関係の建物がアート施設(Victoria Prison)に生まれ変わった大館(Tai Kwun)を訪問してます。
この施設の中での目玉と言えるのが、ビクトリア監獄(Victoria Prison)として知られている監獄です。
塀の中の生活は一部の方は(残念なことに)体験してしまいますが、ほとんどの人が分からない世界です。
大館ではそんな塀の中の生活を垣間見ることができます。
ビクトリア監獄の歴史
ビクトリア監獄は1841年に最初の建物が建てられて、2005年までの165年の期間使用されていました。
その中で何度かその名前は変わっています。
- 1841-1937 Victoria Gaol
- 1937-1965 Victoria Remand Prison
- 1965-1977 Victoria Reception Centre
- 1977-2005 Victoria Prison
165年の中では著名人が投獄されていて、その中には孫中山(孫文)や、ベトナム建国の父であるホー・チ・ミンもいたそうです。
監獄はA座からF座の6つの建物に分かれていて、それぞれ建てられた時期が違います。
ベトナム難民もいた
第二次世界大戦後には中国からの不法滞在者や難民の受け入れも行っていました。
監獄内にある看板に英語・中国語だけでなくベトナム語の表記があったのは、ベトナムからの難民を受け入れていたからなのでしょう。
監獄操場
大館には大きな広場が2つあります。
中央警察とバラックブロックの間にある檢閱廣場(Parade Ground)で監獄操場(Prison Yard)です。
びっくりするのがその塀の高さです。
絶対逃げられないだろうと思う高さの塀ですが、実は外側から見ると以外と低いのに驚きます。
監獄が急な斜面に建てられたということが分かります。
レンガ造りの建物
また監獄エリアに入って気づくのが、レンガ造りの建物が多いことです。
展示だと取り除かれていますが、実際は逃亡防止のために建物の周りに沢山の鉄条網が張られていたそうです。
監獄の中
監獄の一部には入ることが出来ます。
今でこそ建物内は冷房完備ですが(笑)、実際に監獄として使われていた時にはエアコンなんてものはありません。
改修されているところは綺麗になっていますが、実際はかなり劣悪な環境でした。
トイレはバケツだった
実は気になっていたことがあります。
それは監獄の各部屋にトイレが無いということです。
囚人たちはトイレの代わりにバケツで用を足していたのです。
監獄内で亡くなったら運ばれる場所
また監獄の施設でちょっとドキッとする場所がこの奥にあります。
それがこの石でできたベッドです。
これは監獄の中で亡くなった方が運ばれて、医師による検死などが行われていた場所です。
遺体を洗うことができるようになっています。
やっぱり塀の中の生活は過酷
監獄の生活を垣間見て、やっぱり塀の中の生活は過酷だったんだなぁと感じました。
塀の中で一生を終えることだけはしたくないものです。
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まるこ
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