一歩進んだガイドブック「香港を知るための60章」から気になる事を書いてみた~(2)「一国二制度」は今後どうなるのだろう

一歩進んだガイドブック「香港を知るための60章」から気になる事を書いてみた~(2)「一国二制度」は今後どうなるのだろう

引き続き「香港を知るための60章」


今回取り上げるのはずばり「政治」です。


つい先日の2017年7月1日に、香港が中国に返還されて20年が建ちました。

そのため日本でも香港に関する報道が一気に増えました。

政治


書籍の中で、政治について取り上げている項目は以下の通り。

  • 第8章 香港基本法-「一国二制度」の法制度化
  • 第9章 政治システム-「行政主導」の理想と現実
  • 第10章 民主化-デモクラシーか、中国式民主か
  • コラム2 雨傘運動とデモ文化
  • 第11章 「五十年不変」-次なる「借りた時間の期限へ」


この中でもっとも重要なのが「一国二制度」です。


一国二制度

1984年に中国の最高指導者の鄧小平氏とイギリスのサッチャー首相との間で「中英共同声明」が締結されました。

この中には「港人治港」「高度の自治」「現状維持」「五十年不変」といった内容が盛り込まれており、これに基づいて香港の憲法にあたる「香港特別行政区基本法(香港基本法)」が作られました。



中国人民解放軍駐香港部隊ビル


香港のセントラルにある中国人民解放軍駐香港部隊ビル

この建物は元々イギリス軍のビルでしたが、現在はその名の通り中国の人民解放軍の香港の本部となっています

ちなみに香港としての軍はありません。香港にあるのはあくまでも中国の軍のみです。

この建物は建物の下層階が狭くなっていて上層階が広くなった変わった作りになっています。


この建物をみた我が娘は、一言「アイスキャンディーみたい!」

そんな”アイスキャンディー”な建物の下に、このような大きな看板がありました。


一国二制度によって香港の長期の繁栄がもたらされるといった意味なのでしょう。

日経の社説


ちょうど2017年7月4日の日本経済新聞の社説でこの香港の一国二制度について取り上げていました。



中国側は出来るだけ香港を管理したいのです。

でも管理すればするほど香港の若者の愛国心が無くなっていくという難しい局面に立っているのが現在の香港なのです。

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まるこ

2011年~2020年8月まで香港在住。 現在は千葉県在住。 好きなことは散歩とカフェ巡り、そして様々な勉強会に参加すること。 上級心理カウンセラー。

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