香港の公立病院の先駆けの廣福義祠と東華醫院〜香港歴史散歩@上環(Sheung Wan)

香港の公立病院
香港は医療が進んでいる国の1つです。
自由診療であるために、例えば風邪で受診をしても日本人が行くような高級なクリニックであれば1万円以上の治療費がかかります(海外旅行保険を使う場合が多いですが)。
その一方で、香港内にある公立病院は香港の住民であれば誰でも平等に安価で治療を受けらるので、とても人気があります。
今回ご紹介するのはそんな公立病院の先駆けである廣福義祠と東華醫院です。
廣福義祠
前回の続きです。
太平山街の急な石段を降りたあたりに改修中の建物がありました。
このカバーがかかっている建物です。
この建物は廣福義祠(Kwong Fook I Tsz )といって、通常は百姓廟(Pak Shing Temple)と呼ばれています。
百姓といっても日本の農民という意味では無くて、一般庶民のことを指すそうです。
廣福義祠は1851年に建てられました。
ここは病気になった庶民を無料で治療するクリニックとしての役割、そして中国内地から香港に渡ってきてここで命を落とした人を弔ったりといったことをしていました。
廣福義祠は香港の2級歴史建築として登録されています。
東華醫院
道を渡ってから右に曲がると高い建物がありました。
ここが東華醫院です。
東華醫院は1872年に設立された最初に中国の医療を取り入れた病院です。
廣福義祠に避難する人が急激に増え、劣悪な衛生状況のために政府も介入を始め、新たに病院を建設する必要が出てきました。
そして多額の出資によって建てられたのが東華醫院です。
東華醫院は香港の1級歴史建築として登録されています。
東華三院
現在ではこの東華醫院(1870年)その後に建てられた廣華醫院(1911年)、東華東院(1929年)の3つの病院で東華三院(Tung Wah Group of Hospitals)というグループを作っています。
現在東華三院グループは、医療分野だけでなく教育や福祉などの社会活動にも力を入れています。

まるこ

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