リモートワークに集中するために、できるだけ環境を良くするように意識することが大切~脳科学は人格を変えられるか/エレーヌ・フォックス(著)

リモートワークに集中するために、できるだけ環境を良くするように意識することが大切~脳科学は人格を変えられるか/エレーヌ・フォックス(著)

香港の小中学校が再開

6月8日(月)から、全ての香港の小中学校が再開しました。

香港では1月末の旧正月から4ヶ月間、オンラインでの授業が続いていました。

オンライン授業は子供が小さいほどデメリットが大きい

香港は日本と違って、早くからオンラインのプラットフォームか整っています。

そのため、急に学校に行けなくなってもそこまで大きな支障は無くて、各学校は既存のプラットフォームを活用して授業を行っていました。

一方生徒側はどうだったでしょうか。

高校生(香港ではセカンダリーのシニア)や大学生などは、オンラインでも何とか勉強に打ち込めたようです。

中学生だと子供によっては全く勉強ができなかったりします。

小学生だと、親が横でパソコンやタブレットの操作などをサポートしないと難しいです。

更に幼稚園生だと、オンラインの授業自体が難しくなります。

やはり子供が小さければ小さいほど、オンラインによるデメリットがあるように思われます。

リモートワークが耐えられない人もいる

それでは大人の場合はどうでしょうか。

新型コロナウイルスによるリモートワークが続いて「通勤時間が無くなって良かった、このままリモートワークでもいいや」と思った人も多いです。

でもその一方で「家にいると仕事に集中できない、やっぱり外で仕事がしたい」と思った人もいます。

リモートワークしづらい職種を除いて、「家にいると仕事にならない」にはこのような理由があると考えられます。

  1. 家族と同居で自分の仕事スペースが無い。
  2. 寝るためだけに住んでいる家なので、仕事をする事ができない。
  3. 家にいるとついだらだらしてしまう。

こういった住居による制限を言い訳とするのは簡単です。世の中にはどんな環境にいても自分の目の前の作業に集中できる人がいるからです。

でも環境によって目の前の作業に集中できない人がいるのが事実です。

脳科学は人格を変えられるか

この環境によって左右されてしまう理由のひとつに、遺伝子が関係していると考えられます。

脳科学は人格を変えられるか(原題 Rainy Brain, Sunny Brain)」に、セロトニン運搬遺伝子によるストレスへの対応について書かれています。

セロトニン運搬遺伝子の長いタイプ(楽観脳)は比較的ストレスに強くてリスク恐れず、短いタイプ(悲観脳)はストレスに弱くてリスクを回避する割合が多いそうです。

もちろん遺伝子は対になっているので、短いタイプと長いタイプになっているSL型もあります。

可能な限り環境を良くすること

悲観脳は単純にネガティブであるという意味ではありません。

むしろ「環境に影響されやすい」人だと捉えられます。

特殊な遺伝子検査をしないと自分のセロトニン運搬遺伝子の発現量については分かりません。

でも自分が環境に流されやすいと感じている人は、遺伝子が短いタイプだろうと予測して、環境をできるだけ良くすることをオススメします

環境を良くするために何ができるか

環境を良くするためには例えばこのような方法があります。

《家の中でできる事》

  • 家の中で自分が集中できるための机や椅子を置いて、書斎スペースにする(可能な範囲でくつろぐスペースと分ける)。
  • ダイニングテーブルで仕事をする場合は、ノイズとなる余計な物が目に入らないように、テーブルの配置を変える。

《外でできる事》

  • 近所で集中して作業できる人の少ない場所(カフェや図書館など)を探す。
  • 机のある公園のベンチなど、屋外でも探してみる(屋外の場合は虫刺されに注意)。 

人間の意志力は有限です。

リモートワークでも勉強でも、集中して作業するための環境を普段から意識することが大切です。

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まるこ

2011年~2020年8月まで香港在住。 現在は千葉県在住。 好きなことは散歩とカフェ巡り、そして様々な勉強会に参加すること。 上級心理カウンセラー。

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