アドラー心理学の本をまとめ読み (6)人見知りと言い訳して人を避けているのは、単に可能性の中に生きているだけなのかもしれません /人生を変える勇気 /岸見一郎 著
今日もアドラーの本を読んでいます
アドラー心理学の本はこれで6冊目です。
もう学ぶことは無いのではと思うのですが、それでも新しい発見があります。
この本は、今までに読んだ「嫌われる勇気」「幸せになる勇気」「困った時のアドラー心理学」と同じ岸見一郎さんの本です。
本の内容は、様々な相談内容に応じてアドラー心理学の観点からアドバイスをするというものです。
「Facebook」や「LINE」などが出て来るあたりも今っぽいですね。
この本を読んで感じたのが、「踏み出せていない事があるのは、単に『可能性』の中に生きていたいだけなのかもしれない」ということです。
可能性の中に生きるということ
例えば、何かにチャレンジをしたいと思っても未だに出来ていないとします。
それは、チャレンジしないことで「出来る可能性を残している」と考えられます。実際にチャレンジして失敗すると、その出来る可能性が無くなってしまうからです。
しかしこれではいけないのです。
可能性の中に生きるのをやめて現実に飛び込むべきなのです。
原因論に阻まれています
アドラー心理学は、物事には全て目的があるという「目的論」がベースになっていますが、これと反対に、「原因論」という考え方があります。
例えば、「小さいころに不遇な環境で育ったから」とか、「人見知りだから人の前に出たくない」といったものがその原因論にあたります。
でも、そのように今の問題の原因を何かに求めている限り、本来自分の責任で自分の生き方を改善しなければならないのに、〜 実際、改善できるにもかかわらず
〜 少なくとも積極的には自分の課題を解決しようとはしなくなってしまうのです。
どうすれば良いのか
それでは、どうしたら可能性にしがみついている考え方から脱却できるのでしょうか。
その為には、3つのポイントがあると考えられます。
1.対人関係のなかに飛び込む
人と親しくなりたいのであれば、たとえ多少なりとも嫌な目に遭うことがあっても、対人関係の中に飛び込んでいくしかありません。
2.自分の人生に責任を持つ
人から頼まれたときに断れない人は、断らない事で自分が負うべき責任から逃れたいという意識があるそうです。
そうでは無くて、断るときはしっかり断って、自分の人生に責任を持つことが必要です。
3.自分が生きていることだけで他の人に貢献していると実感する
アドラー心理学では、「自分に価値がなく自分を好きになれないのは、親のせいではなくて自分が対人関係に入らないために好きにならないでおこうと決心した」と解釈します。
何かが出来ないと自分の価値がないというのはおかしな考え方です。
自分の大切な人たち、例えば家族はどうでしょうか?
少なくとも、条件付きで無くて「生きていてくれるだけで」価値があると思えるのではないでしょうか。
自分自身もこれと同じなのです。
最後に ~ 精神的に大人になる必要があります
書籍の中で、「大人になるということは年齢と関係がない」と書かれています。
そして大人になるということについて、このような条件をあげています。
- 自分が決めなければならないことを、自分で決められること。
- 自分の価値を自分で決められること。
- 自分は決して自分が所属する共同体の中心にいるのではなく、他者は自分の期待を満たすために生きているのではないという事実を知っていること。
大人でもこれが出来ない人は多いのでは無いでしょうか。私も含めてです、もちろん。
中央公論新社
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