述卿書室の門と海の神様の洪聖宮を見たりした~香港歴史散歩@屏山文物徑(Ping Shan Heritage Trail)(3)
屏山文物徑
屏山文物徑(Ping Shan Feritage Trail)という、古い建物を見学できる1.6㎞のお散歩コースを歩いています。
ここでは12世紀に中国の広東省から移住して大きな集落を作っていた鄧族の生活について学ぶことができます。
私たち日本人の多くは19世紀にイギリスが統治してからの香港の歴史しか知りません。
私は失礼ながらイギリス統治前の香港には小さな漁村しか無かったと思っていましたが、このような大きな集落があったことを知ることができました。
述卿書室前廳(1級歴史建築)
前回の続きです。
ビジターセンターで鄧族の生活に関する展示を見たあと、元の道を戻りました。
屏廈路(Ping Ha Road)の信号を左に渡ってしばらく歩くと小さな看板があります。
ここを左に細い路地を進むと、正面に古い門が見えました。
述卿書室前廳(Entrance Hall of Shut Hing Study Hall)です。
門しか残っていない
述卿書室は1874年の清の時代に建てられた教育のための施設でした。
学校の建物自体はもう残っていませんが、門の部分だけ保存されています。
ここは普通に村の人が生活している場所なので、門の脇では普通に洗濯物が干されていました。
観光で来ている私たちにとっては「こんな歴史的な建物の脇で洗濯物なんて。」と思うのですが、住民からしたら生活の方が大切なんですね。
Entrance Hall of Shut Hing Study Hall – Ping Shan Heritage Trail – Antiquities and Monuments Office
洪聖宮(2級歴史建築)
元の道に戻って屏廈路(Ping Ha Road)を再び渡ると、右側に公園があってその奥に別の建物が見えてきました。
洪聖宮(Hung Shing Temple)です。
洪聖宮は1767年の清の時代に建てられて、主に漁師などの海での安全を祀るための場所でした。
洪聖というのは主に中国南部で信仰されている海の神様です。
中央が洪聖の像です。
毎年農暦の2月13日にの洪聖の誕生を祝うお祭りが行われているそうです。
Hung Shing Temple – Ping Shan Heritage Trail – Antiquities and Monuments Office
若虛書室(3級歴史建築)
洪聖宮の隣にも古い建物がありました。
ここは若虛書室(別名:維新堂 Yeuk Hoi Study Hall)と呼ばれる建物で、1750年頃に建てられました。
現在の建物は1963年に立て直されていたものです。
ここでは通常の中国語の教育だけでなく、乗馬の教育なども行われていました。
1931年に公立の学校が設立されたことでその役目を終えて、現在は主に祭りの際の食事の手配をする場所として使われているそうです。
古い建物と共存しての生活
屏山では古い建物をうまく使いながら人々が生活していました。
便利さのと共存はたしかに難しいですが、この街並みをいつまでも守って欲しい思います。
【今回のルート】
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まるこ
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