港珠澳大橋の開通によって東涌で大幅に増えた中国人が少なくなったのは、団体ツアーの規制と寒くなったことが原因だと思う
港珠澳大橋が開通
2018年10月に香港とマカオ・珠海を結ぶ港珠澳大橋が開通しました。
その後香港の郊外の街である東涌(Tung Chung)がにわかに有名になりました。
港珠澳大橋を渡って多くの中国人が香港に渡ってきて、色々物を買い占めたりしてて、東涌の街が混乱したからです。
週末には地元の議員の方が「週末の橋からのバスを止めろ」といった過激な要求をしたりもしていました。
東涌には多くの欧米人が住んでいます。私は東涌の欧米人が多く参加しているfacebook上のコミュニティーの参加していますが、その中でもこの中国人に対する一種のアレルギー反応を感じることがありました。
東涌は以前から混んでいた
日本のニュースでも東涌の混乱は取りあげられていましたが、この中でちょっと間違っているなと思う記述があります。
それは「閑静な住宅街にいきなり中国人が押し寄せて混乱している」というものです。
東涌は確かに閑静な住宅街で、そこは間違いありません。
ただ以前からシティーゲート(citygate)というアウトレットモールがあるので、週末は多くの中国人が押し寄せていて混雑はしていました。
そのため、「昔から週末は中国人で混雑していたけど、橋の開通でその数が更に増えた」というのがニュアンス的には正しいです。
今までいなかったカテゴリーの中国人が増えた
ただ港珠澳大橋の開通によって、今までは東涌に来なかったカテゴリーの中国人が増えたとは感じています。
これまで東涌に来ていた中国人観光客のカテゴリーは、主にこの2つでした。
- アウトレットでブランド品を買い物する客
- 昂坪(Ngong Ping)の大仏観光をする客
1であっても2であっても、基本は家族単位や少人数による「個人旅行」です。
こういった方たちは、COACHのレザーバッグとか、ラルフローレンのポロシャツを普通に買える、中国でもお金に余裕のある層です。
でも港珠澳大橋の開通で、今までにはいなかった層の観光客が増えました。
それが、
3.香港観光が目的の団体ツアー客
です。
このツアー客は、だいたいおそろいの帽子とかワッペンをつけて集団で行動します。
アウトレットを買うお金のある人もいるとは思いますが、その多くはブランド品は買いません。
香港観光が目的なので、東涌はあくまでも香港の入り口で単なる休憩地点です。
買い物するとしてもドラッグストアくらいで、食事も高いレストランは使わずに、マクドナルドで済ませるか、スーパーかセブンイレブンでテイクアウトで食べるかです。
街の中で休憩する場所も少ないため、コンビニの前の段差の部分で集団で座り込んでいたりもします。
おそらく東涌住民にとって一番の脅威だったのは、この急激に増えた団体ツアー客だったと思われます。
12月初旬は東涌に集まる中国人が少なかった
当初は沢山いたこういったこういった”おのぼりさん”ですが、最近はだいぶ少なくなりました。
中国側で違法な観光ガイドやツアーを規制したことや、寒くなって香港に行きたい人が一時的に減ったことが原因と考えられます。
先週末に東涌駅前に行きましたが、びっくりするくらい空いていました。
ニュースによると週末の中国から香港までのツアーがピーク時の60パーセントまで減ったそうです。
このくらいの数だったら問題ないかなぁと思ったのは私だけでは無いと思います。
中国人観光客は旧正月の大型連休にまた増える
こうして一時的に減った中国人観光客ですが、おそらく旧正月の大型連休でまた大幅に増えるものと予想されます。
ただ2019年1月頃に、東涌駅のシティーゲートアウトレットの改装が終了して、閉鎖されていたフードコートも復活するので、人の流れも変わるでしょう。
今後の東涌の街がどうなるか気になります。
まるこ
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