香港名物の屋外看板が撤去されている事について調べてみた
違法な看板が撤去されています
香港の路面に突き出た看板の一部が違法のため撤去されているというニュースを見ました。
路面に突き出た看板といえば香港名物
この路面に突き出た看板は香港名物と言っても過言ではありません。
そのため、看板が減ったら香港らしくなくなってしまうのではないかと心配になります。
でもやっぱり危険
しかし、確かに安全性からすると疑問視されるのも事実です。
一番危ないのは、この看板を支えている鉄の部分です。
長年に渡ってこの部分のメンテナンスを怠ると、弱くなって看板落下の原因になるそうです。
また、看板自体が大きすぎたり重すぎたりとすると落下のリスクがさらに上がります。
現在屋宇署でどのような事を行っているのか
現在、香港政府の屋宇署(Buildings Department)では、看板の安全性を確保するためにこのように働きかけています。
1.看板の設置に関する規定
看板の大きさや、設置場所などについて細かく決まっています。
例えば、車道まで突き出ている看板の場合の場合の基準はこのようになっています。
- 建て物の壁面からの長さは4.2m以内
- 車道からの高さは5.8m以上(トラムのある通りの場合は7m以上)
- 看板と看板の間の距離は2.4m以上離す。
- 道路の向かい合わせに看板を作る場合は3.0m以上離す。
これ以外にも細かい取り決めがあります。
2.看板の届出
看板のサイズによって手続きの方法が異なります。
- 大きな看板の設置の場合、事前の許可が必要
- 小さな看板の設置の場合、届出が必要
3.当局による定期点検(5年に1回)
5年に1回、看板の点検作業が行われることになっています。
この時に基準を下回った場合は、補強、サイズダウンまたは撤去をしなくてはなりません。
最後に
香港の看板についてとても興味深い文章を見つけました。
看板メーカーのウェブサイトに掲載されていたものです。
一部引用します。
『「美しい景観=ヨーロッパの統一された街並み」とするならば、アジアの都市は醜悪なものといえるだろう。
しかし逆に言えば、新しいものと古いものが混在し共存し合う空間が、アジアの都市の特長であり魅力ある景観だといえる。
香港の場合はこれに「過密な文化」という個性が加わる。
したがって、観光の視点から見れば、猥雑な繁華街および看板群が貴重な資源であることは間違いない。』
そうなんです。
この「猥雑な繁華街および看板群」を見に多くの観光客が香港に来ているんです。
ただ、一方では観光のために安全で衛生的な環境を整える必要があります。
難しいとは思いますが、香港らしさを失わずに安全に観光できる街になって欲しいです。
まるこ
最新記事 by まるこ (全て見る)
- ポメラDM250を持ち歩くと何か書きたくなる - 2024年4月27日
- 香港からマカオまで、久しぶりに港珠澳大橋のバスを利用した - 2023年12月27日
- リトラル(Restaurante Litoral (Taipa) )/ちょっと中華な気がするのはメニューのせいだろうな - 2023年12月26日