日経新聞に”村上春樹ネタ”で攻めた香港の意見広告に驚いた
日経新聞の広告~自由のため 香港と共に
2019年8月19日の日本経済新聞に、香港のデモ活動を支援する団体が、「自由のため、香港と共に」とうたった大きな「意見広告」を出しました。
(日経新聞のスクリーンショットより)
以前朝日新聞で広告を出していましたが、今回はその内容も危機感も全く違うと感じました。
文章の中には、
「私たちが、香港市民であり続けられる日は、貴国に咲く桜の花と同じように、短命であり長くはありません」
といったかなり悲劇的な言葉もありました。
村上春樹の「壁と卵」のスピーチ
最初この卵は何だろうと思いましたが、横にいた香港人の同僚が「卵と壁ですね」と言ったので、
「そうか!村上春樹だ!」
と気づきました。
「壁と卵」は、作家の村上春樹氏が2009年のエルサレム賞の授賞式のスピーチの、「もし、硬くて高い壁と、そこに叩きつけられている卵があったなら、私は常に卵の側に立つ。」という言葉とそのスピーチです。
スピーチの全文の書き起こしを読みなおしましたが、力強いメッセージを感じました。
「壁(システム)と卵(人間)の共生」〜村上春樹氏「壁と卵」スピーチからの一愚考 – 木走日記
もちろん香港市民が「叩きつけられている卵」、そして警察やその上にある政府(香港・中国)が「硬くて高い壁」になります。
この壁と卵のエピソードは、5年前の雨傘革命の際にも引用されていたそうなので、今回のデモで取り上げてもおかしくありません。
香港人の発信し続けるパワーがすごい
香港市民は「叩きつけられてヒビの入った卵」なのかもしれない。
でも広東語・英語・日本語など、さまざまな言語で発信し続けるパワーはものすごいなとも思うのです。
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まるこ
2011年~2020年8月まで香港在住。
現在は千葉県在住。
好きなことは散歩とカフェ巡り、そして様々な勉強会に参加すること。
上級心理カウンセラー。
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