香港特別行政区成立記念日の7月1日に中国深圳に行って、中国と香港の若者の違いについて考えてみた
深圳に日帰りで出かけた
3連休の最終日の7月1日に、家族で中国の深圳に出かけてきました。
子ども達の散髪が目的だったのですが、残念なことに当日は中国は通常の月曜日で美容院はお休み。
仕方ないので、ちょっと怪しいキャラのぬいぐるみのあるクレーンゲームをしたり、スマホのカバーを買ったり、スマホの表面のフィルムを張り替えたりして過ごしました。
深圳はのんびりモード
深圳の繁華街羅湖にある東門歩行街は、平日なのに意外と人が多かったのですが、香港より街は広いので、ゆったりと過ごすことができました。
七一遊行
そんなのんびりとした深圳から30㎞の場所にある香港では、この時大変な状況でした。
7月1日は香港の香港特別行政区成立記念日の祝日です。
1997年の7月1日に香港が中国に返還されて、2019年で22年になりました。
ちょうど2年前のこの日には、中国から習近平国家主席が来港したのが印象に残っています。
中国への返還20周年前日〜習近平国家主席の香港訪問で厳重警備が敷かれた灣仔の街を散歩 | まるこの香港生活
香港国際空港に向かう中国の習近平国家主席の車とすれ違いました | まるこの香港生活
香港では毎年7月1日に、七一遊行と呼ばれるデモ行進が行われます。
2019年は犯罪者引き渡し条例の改正案の撤回を求める動きもあり、前年の10倍以上にもなる55万人(主催者発表)の市民が参加しました。
香港の地下鉄(MTR)は、金鐘と湾仔の二駅をクローズしていました。
(MTRのサイトのスクリーンショット)
立法会ビル突入
更にデモ行進とは別に大きな動きがありました。
それは、金鐘になる立法会(議会)の庁舎内に数百人のデモ隊が突入したことです。
夜9時に立法会に突入する様子はインターネットでライブ配信されたため、私も食い入るように画面を見ていました。
24時に警察による催涙弾が発射されて、その後全員がビルから脱出をしたそうです。
穏やかなデモ行進と違い、この抗議活動は賛否両論になるのでしょう。
翌日のフリーペーパーでも、この立法会突入について大きく取り上げていました。
絶望感
ここまで若者たちを突き動かした理由は何だろう。
以前日本のメディアで周庭(アグネス・チョウ)さんが言っていたこのままでは香港が無くなってしまうという「絶望感」なのかもしれません。
制限のある自由を受け入れるか,真の自由を求めて闘うか
深圳に行ってみて、深圳の若者たちは、いわば制限のある自由の中にいるような気がしました。
その制限というのは学校のルールのようなものです。
街には多くの公安(警察)がいて、いつも行動が監視されています。でも特定の地雷さえ踏まなければ、あとは何をしても言われません。
その一方で香港の若い人たちは、真の自由を求めて闘っています。
若者たちが、まさに自分を犠牲にしてまでこの抗議を行ったのは事実なのです。普段穏やかな香港の人たちにこのような情熱があったことに驚きます。
今回の立法会の突入を単なる暴動活動と考えてはいけないのです。
まるこ
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