海外の名門大学の授業を受けてみたい (3)「やる気」と「自信」について考えてみました / スタンフォードの心理学講義 人生がうまくいくシンプルなルール / ケリー・マクゴニガル著
この本は日本人向けに書かれています
今日はこちらの本を読みました。
この本は日本の雑誌日経ビジネスアソシエに連載していたものをまとめた本なので、今までに読んだ「人生を変える教室」や「ストレスを力に変える教科書」とは本のスタイルが異なります。
この本は普段洋書を読まない人オススメです。
客観的数字などを極力減らして、自身の体験を多く盛り込んでいます。
また25項目の細かい章に分かれていて、悩み別のアドバイスをしているので、自分の悩みに該当するページだけ読んで参考にすることも出来ます。
実は私は過去の2冊を読んで、この人は「頭も良くて美人で、欠点なんて無いのではないか」と思っていました。
でもこの3冊目の本を読んで彼女自身も色々試行錯誤していることがわかりました。
印象に残ったのは「やる気」と「自信が無い」ことに関する項目です
25の項目のうち特に印象に残ったのは、「やる気」に関する項目と「自信がない」ことに関する項目です。
やる気(モチベーション)をどう高めるか
人間は常に強い意欲・やる気を持っているそうです。そのためやる気が「ある」とか「ない」というのは幻想です。
では何故「やる気がない」と思うのか。
理由は「具体的な方法が見つけられない」からなのです。
すべての人が持っている最も基本的な前向きなモチベーションとしては、関係性・自主性・熟練の3つがあげられます。この3つの中で自分の欲求を満たす方法を見つけることが大事です。
例えば今の仕事が退屈でやる気がないとします。
その場合は仕事にやる気が無いのではなくて、その仕事で自分の欲求を満たす方法を見つけられていないと解釈するのです。
ジョブ・クラフティングという手法があります。これは、やらされている感覚のある仕事を、やりがいのある仕事に自ら変えていく方法です。
自分の強みを生かしながら仕事を作り変えていくことで、モチベーションが上がり質の高い仕事が出来る効果があるそうです。
もしやる気がないと思っていても、自分の生活を少しずつ変化させれば、やる気が出る方法を見つけられるのです。そう思うと、仮に現在が退屈な日常であっても張り合いが出てきますよね。
「自信が無い」と悩む人へ
自信の無い人にとっては「自己効力感」がカギです。
自己効力感とは、直面する試練は周囲からの助けを含めた自分が持っている全てを使って乗り越えられるという信念です。
強い自己効力感を持った人の多くは、謙虚と自信をバランス良く持ち合わせています。
「有能で信頼できる」と周囲の人に思わせ勇気が持てるようになる「3つのルール」があります。
- 自信の無さや不安は、自分自身を気にかけベストを尽くせる人間として信頼できるサインとして受け止める。
- 大切な会議や話し合いの前に、その会議や話し合いがなぜ大切なのか数分間考える時間をつくる。
- 心を開き周囲の人のいうことに関心を持つ。
無理に自信がある様に見せかけることを目的にするのではなくて、その会議の目的を考えることが大切です。
そうすれば、場合によっては発言するし、必要ない場合は発言しないといった選択をすることが出来るのです。
アメリカ人と日本人とではアドバイスが違うのが面白いです
アメリカ人は全員自信たっぷりなのではとステレオタイプ的な考えを持ってしまいますが、アメリカ人の全てがそうなのではありません。
むしろアメリカ人は自信がある様に見せないといけないというプレッシャーを感じています。
著者は自信の持てない生徒には無理に自信をアピールしなくて良いと助言しています。発言を控えがちな留学生に関しても同じです。
一方授業の際に自己アピールばかりするアメリカ人生徒も良くないそうです。
自己効力感を持って、謙虚と自信をバランス良く持ち合わせている姿がベストなのです。
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まるこ
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